KEEP CALM

平静を保ち、普段の生活を続けよ。リバウンドしないシンプルライフを模索します。ナオト・インティライミ、Hey!Say!JUMP 伊野尾慧くん応援中!

今読みたい、戦争の本

 

今日はいつもと毛色を変えて、戦争のはなしです。

今年で戦後71年、太平洋戦争を経験した方の数も徐々に減ってきています。

近年では、若い子のなかでは終戦記念日を知らない、どこの国と戦争をしていたのかを知らない、という子も少なくないのだそう。(もしかしたら、高校を卒業したばかりの末の妹も、この「若い子」の中に入っているのかも……。)

だけど、戦争は確かにあったのです。

祖父母と話していても、会話の中にふと「戦死」や「野戦病院」という言葉が出てくることがあり、ドキッとさせられることもあります。

こうした社会の流れに危機感を感じ、個人的に戦争を学び直すことを、1年前から続けていました。

 

だけど……

 

私は、なによりも戦争を題材にした作品が苦手でした。

小学生の時、「はだしのゲン」を読んでいる途中に倒れてしまったこと。

中学の時に見た戦争のビデオで衝撃的な光景を見て、そのまま卒倒してしまったことなど……思い出せばまともに向き合えたことなんて、ないんじゃないか。

そんな私でも大丈夫だろうか?という気持ちがありましたが、まずは衝撃的な描写が少な目な作品を選んで読み始めました。

また、私は活字を読むのが苦手なので、漫画か絵本に限って読んでいます。

 

今日はその中でも、良かったなと思った作品をいくつか紹介していきます。

 

夕凪の街 桜の国 /こうの史代

 

夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)

夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)

 

 

 

広島の原爆をテーマとした、超有名な名作です。

被爆者の女性からその弟、そして孫へと主人公が移り変わる3部作です。

全体を通して温かく、やさしい絵柄で話は進み、悲惨な描写はほぼありませんが、最初のお話は心にグサッと突き刺さるものがありました…。

また、時代が移り変わっても「被爆者の家族」としての偏見があったりと、原爆の問題が根強いことを考えさせられました。

 

 

COCOON / 今日マチ子

 

COCOON

COCOON

 

 

 

沖縄戦ひめゆり部隊をイメージして描かれた作品です。あっさりとした絵柄ですが、まるで血や脂のにおいが漂ってくるような不思議な迫力があって……。

10代の女の子が実際にこんなことを経験していたと思うと……もしも自分なら?と思わずにはいられませんでした。

この作品の主題は戦争の悲惨さではなく、少女性という面にあります。戦火のなかで主人公がどう変わっていくのかにも注目してほしいです。(そういった見方で見ると、COCOONというタイトルがしっくり来るかもしれません。)

 

 

あとかたの街 / おざわゆき

 

 

あとかたの街(1) (BE・LOVEコミックス)

あとかたの街(1) (BE・LOVEコミックス)

 

 

 

 

あまり知られていない、名古屋大空襲を題材にしたの漫画です。

最初から最後まで、庶民の目から見た戦争が描かれており、戦争によって壊れていく日常の恐ろしさを感じます。

中でも4巻は、空襲のあった日の夜をまるごと1巻使って描いており、ものすごい迫力。たった一瞬判断を間違ったら、命がなかったかもしれない。そう思わせるような場面の数々に、背筋が凍るような恐怖に襲われました。

 

 

月に吠えらんねえ / 清家雪子

 

 

月に吠えらんねえ(1) (アフタヌーンコミックス)

月に吠えらんねえ(1) (アフタヌーンコミックス)

 

 

 

私が今タイムリーにハマっている漫画です。

明治期から昭和にかけて活躍した作家たちの作品が擬人化されて、タイムスリップを繰り返すというストーリーです。

そのタイムスリップ先で戦地を訪れ、登場人物たちは悲劇や時代の異常さを目の当たりにすると共に、当時の世相に強要され、戦争を美化するような作品を生み出してしまった責任にさいなまれる場面も……といった、他の戦争漫画とはちょっと違った視点のお話です。

難しい作品なので、私の理解力ではこの説明が限界……。

恥ずかしながら、「バンザイクリフ」の悲劇はこの漫画で初めて知りました。どれもこれも実際にあったことなんですよね……。

 

 

せかいいちうつくしいぼくの村 / 小林豊

 

せかいいちうつくしいぼくの村 (えほんはともだち)

せかいいちうつくしいぼくの村 (えほんはともだち)

 

 

 

太平洋戦争の話ではないのですが、どうしても紹介したくて。

まだ紛争が起こる前の、美しかったアフガニスタンを舞台にした絵本で、色鮮やかな挿し絵は私たちがテレビで見たアフガニスタンの景色とは大違いです。

最後のページに至るまで、戦争の影をどこかしら感じながらも穏やかな日常が描かれているのですが、最後の最後の1ページで思わず言葉を失います。

きっと、世界中には、このように本にならなかったけど、誰かの記憶にはきっと残っている「うつくしい村」が多数あったのだと、そう思わされる本でした。

 

 

他になにか、これは読んだか??これも読んだ方が!という本がありましたら、是非教えてください。

 

P.S.

大好きな大好きなナオト・インティライミは、8月15日が誕生日なんです。

この人がこの日に生まれたことも、アラファト議長の前で「上を向いて歩こう」を歌ったことも、偶然ではないだろう。と私は思います。